君の瞳は30,000ボルト……HID装着!


【だって安売りだったんだもん…。ふらりと行ったショップに、限定1個のがまだ残ってたんだもん…。】


さてさて、以前から管理人が付けたい、付けたいと言っていたH.I.D.ですが、2002年の某カーショップの初売り特売で売られているのを見つけ、ついに付けてしまいました。

現物は右の写真のとおりですが、ベロフジャパンより発売されているものです。なお、定価は118,000円。これをお正月数量限定初売り特価で59,800円。
H4対応で、ハイ/ローの切り替えが可能なもの。一応、「車検通過仕様」を目指してる当サイトとしては、「ロービームしか使えないHID」に興味はなかった……なんてのは大きなウソですが、「やっぱり明るいライト付けるんなら、ハイが明るくなきゃ意味ないだろう」という見栄っ張りポリシーの元、これを選択。

いやしかしね、マジでハイビームの使えないライトって意味あるんでしょーかね。

箔押し装丁も眩しいパッケージ。
そこには、しっかりと「車検対応」の文字が…。



【ところで、そもそもHIDって何さ?】


HIDとは、"High Intensity Discharge" ライト、つまり、「高輝度放電」ライトとでも訳すんでしょうか。
平たく言えば、フツーのハロゲンバルブがタングステン等を「赤熱」させて発光させるのに対し、HIDは体育館の水銀灯や蛍光灯のように、水銀・キセノン蒸気中で高電圧をスパークさせて、原子衝突のエネルギーで発光するのです。多分。(いまいち説明に自信がないので、もっと詳しく・正確に知りたい人はベロフジャパンの説明を参照すべし)

クルマのDC12Vを基点に、
12V→インバータで85〜380Vへ昇圧→さらにそれをイグナイタで昇圧して、最終的には30キロボルト弱で発光させるんだそうな。

…なに、説明がむずかしくて分からん?
要は、「ヤタラ明るくて、ヤタラ白いヘッドライト」と思いねぇ。それで間違ってないよ。
最近、高級乗用車とかトラックとかによく付いてるっしょ。



【んじゃあ、取り付けてみようか】


パッケージを開封し、取り付けの検討に入る。

けっこう部材は多い。


上の2つの筒状のケースがバルブ。(一部方言では「バーナー」とも言うらしい)
その右の「BELLOF」のロゴの入った黒いケースが「コントローラー」。

まんなかの赤い2つがインバータ。その右の、黒地に黄色の2つがイグナイタ。

一番左と、一番下(ストロボ反射)はハーネス類、および取り付け固定資材類。
ステー類をはじめ、コルゲートチューブに大小タイラップ、絶縁シートに両面テープなど、
至れり尽せりの内容である。まさにこのキットだけでほかは一切不要ですよ、ってカンジ。

蛇足だが、各種コネクタも一切が組付け済みになっていて、作業には圧着ペンチすら不要。
ヘッドライトを外せるだけの工具があればOK。
親切といえば親切だが、面白くないといえば面白くない。
実はこの配線自由度の低さが、設置する上で最大の難関。

ただ、「シロートが30キロボルトの配線をイジるんじゃない!」って意向もあるんでしょうな。
確かにそりゃごもっとも。


さて、予想される難関は2つ。

  1. エンジンルーム内への設置を推奨されている、つまり水と高熱を嫌う各ユニットを、どこへどうやって付けるか?

  2. H4ダブルならではのバルブ駆動機構のスペースを、ヘッドライト裏のスペースの無いキャブオーバーバンに取り付けられるか?

まあ、悩んでも仕方ないので、とりあえず組んでみよう。

1に付いては、「まあ、いざとなったら室内に引き込んでしまえ」と思っていたのだけど、これが甘かった。
インバータとイグナイタの各ユニットはそれほど大きくもなく(200mlの紙パック位)、設置に難儀はしない
はずだったのだが、いかんせん各ユニットを結ぶ付属のハーネスが決定的に短いのである。

せっかく損失の少ない高圧で伝播してるんだから、ケチらないで多少ハーネス長めに作っとけよな…、
なんてブツブツ言ってもはじまらない。仕方ないので無理やり設置所を確保する。

で、とりあえずバルブはいいとして、それに近いイグナイタの設置を考える。乗用車のボンネット内に
設置することが前提のためが、ライトユニットのすぐそばに設置するくらいの長さしかハーネスが無い。
現車とにらめっこして隙き間を探し、結局右の写真のようにライトASSYの裏にタイラップで固定する。
(白丸のなかの黒い四角い箱がイグナイタ)


で、こちらはインバータ取り付け。赤い箱が肝心のインバータ。
だいたい、グリルの裾の部分に隠れるように仕込む。
この辺にブローニイはやたらとネジ穴が開いているので固定には不自由しない。

念のため断っときますが、普通、こういうユニットを固定するときはコネクタを
下にして配置します。なぜって、水が重力でコネクタから浸入してくるから。
コネクタを下にしておくと、水は入ってこないし、万一浸水したとしても、重力で
自然に抜けていくはず。

今回は、どうしてもネジ穴と周辺障害物を避けて固定する都合上、コネクタが
上向きになってしまいました。
まあ、幸いこのコネクタは防水仕様のようだし…。

(ホントはダメなのよ、ホントは。)

で、すべて配置することこのようなカンジ。
向かって右の囲みが上記のインバータ。
もちろん左にもインバータはついているのだけど、アングル上
フォグの裏に隠れて写っていないのだ。(←写真下手)
左の写真の、まんなかの囲みの拡大図がこちら。
「コントローラ」と呼ばれるもの。これでハイ/ローの制御を
行っているらしい。
ワゴンバンパーを支える「ツノ」の上にタイラップ止め。
ちなみに天地無用の指定がある。


さて、残る2つ目の課題は「ライトASSY裏のスペースが足りるか?」ということなんだけど、
まあ、下の写真を見てくださいな。カナリ盛大に出っ張っているのだ。
一見、「無理かな……?」と思いきや、なんとこれが驚くことに
ドノーマルのままでギリギリOK。ライトの防水キャップ、
ボディ側のベンチレータ導入口のプラスチックカバー(?)に
至るまで、まったく無加工で付くのである。

(写真は防水ゴムキャップをまだ付けていない状態です)

というワケで、意外に難なく収まってしまったのであった。
あとは、バッテリーから電源を引いて、アースも落とすだけ。

取り付け位置の検討から実際に点灯させるまで、ほぼ2時間でした。



【で、効果のほどは?】


そりゃ明るい明るい、明るいなんてもんじゃない。
便所の60W電球を蛍光灯に取り替えたくらい違う。
で、写真を撮ろうと思ったんですが、よく考えたら白バランスやアイリスが違うから、HIDを単体で撮ったって
判りゃしないんですね。で、↓のような手に出ました。

左の写真をごらんあれ。
これは交差点で信号待ちのときの写真です。
ブロの運転席から撮りました。

カリーナとレガシィツーリングワゴンが写ってますが、
左のカリーナの後ろにいるのが某トラック、
レガシィの後ろにいるのがウチのブローニイ。

それぞれ、前車のケツを照らしてるワケですが、
見比べてもらえれば一目瞭然、レガシィのケツを照らしてるHIDは
強烈に白くて明るいのが理解いただけるんではないでしょうか。



このように停まってる。

ただし、何でだか知りませんが、HIDに組替えた時点で光軸はかなり下向きになります。
おそらく、H4バルブとHIDバルブの微妙な位置の違いから来るものだと思いますが、
ただ組んだだけでは光軸が近すぎて実用になりません。

光軸を再調整して、「おい、ホントにこんな上にズラしていいの?」って位まで上に向けると、
やっと人並みの光軸になります。

上のレガシィを照らしてる写真は光軸再調整後のものです。
レガシィのテールランプ下端位までを照らしているのが判ると思います。
まあ、こんなもんでしょう。


「改造・変造」トップへ戻る サイトのトップに戻る

(c) Copyright by mazda.bongo.ne.jp 2002
mailto:
brawny@h2.dion.ne.jp
Thanks for visiting !