スピーカー交換 たぶん最終章


【ネットワークとかマルチアンプドライブとか】

最近はやりのリサイクルショップで、ネットワーク付きスピーカーが売ってたのですよ。
Magnat Stratos316
ネットワーク + ミッドレンジ + ウーハー(もちろん各左右セット)で1万円ちょっと。定価で88,000円もするらしいですよ。

今までは自分でテキトーに組んだネットワークで、テキトーなスピーカーを鳴らしていたのですが、このStratos、結構マトモそうな作りである。
これは期待できるか…? と買ったのが1年ほど前。
が、ウーハーの高さがありすぎて、素直にフロントドアにマウントしたんでは、ドアの中のマド関係のメカに干渉してしまう。
それをクリアできずにお蔵入り…となっていたのです。

で、ついにその取り付け方法がひらめいたので取り付け&記事アップ、と相成りました。


【何がどう問題だったのか】

まず、ブロのドア内側をご覧ください。

バツが付いている所が、内装を基準にしたときもっとも「深さ」の確保できる部分です。
とはいえ、内装表面からはせいぜい2〜3cm。
フツーのミッドレンジなら、これまたフツーにドア内装に埋め込んでも大丈夫なんでしょうが、モノがウーハーとなると、ドア内装表面にそのままマウントしたのでは、この辺のメカに思いっきり干渉してしまうのです。

言い換えれば、「ドアの内装より車内側に出っ張ってマウントしなけりゃダメ」ってことなのですよ。安普請な貨物車の場合は。

【じゃあ、スペーサーか?

というわけで、スペーサーを掛けて、車内側に出す必要があるのです。

←これが、Magnat純正(つーか付属品だな)の、ウーハーのマウントです。

この「上」にウーハーが載り、このマウントごとバッフルボードか何かに共締めする形式のモノです。

と、いうことは、これとほぼ同型のスペーサーを作って、この「下」に敷き、ウーハーと共締めするのが理想、ってことになります。

昨今、カーオーディオの自前装着を勧める、というか、マウント自作を紹介している雑誌なども多数あるようですが、そのいずれを見ても、その手のスペーサーはMDF材を積層して削れとか、その表面をパテで埋めろとか、ウレタンで塞げとか、表面にフェイクレザーを貼れとか、なんというか、「音」に対して性能向上を求めるのではなく(もちろん別課題として音質向上もチャレンジしているのだが)、「まずは見た目優先、その為にはカネと手間を惜しむな」というスタンスのようなのです。

管理人のように、機能面にはカネと手間を掛けるが、見た目はとりあえず「変」でなきゃいいや、という人にはそんな根性の据わったことは出来ませんな…。

というわけで、「まあ、なんかそのうちいい方法が思いつくだろうよ」とばかりに放置。

…気づけばそのまま一年以上も経過。あーあ。


【スペーサー発見!】

で、上記のような「リング構造のモノ」か、または「外形170mm程度の円筒形のモノ」があればよい、ってことまではハッキリしてるんですね。
40mmほど車内側に出せばメカと干渉しないのも分かってるんで、厚さもその程度。
最悪、それこそMDF材をジグソーかなんかでこのリングと同じものをたとえば20mm厚×2枚で切り出せば良かろう、とは思っていたんですが、ジグソーなんぞで正確にこの同心円を作れるかどうかはまた別の問題。
こういうのって、ちょっとした歪みが結構見かけに影響しますからね…。
(↑さっき見かけは気にしないって言ったのは誰だ…?)

で、ホームセンターなんかに行く度、「円筒形…円筒形…」と呟いていたワケです。
「塩ビ管なんてどうよ?」と思っていたのですが、どうやら規格品は125mm程度までしかない様子。

欲しいのは外形170mmちょい〜180mm弱ですから、まるっきり役に立たない。残念。

が、ちょいとデカ目のホームセンターに行った折り、なんと「150mm」という規格の塩ビ管を発見! ちなみにこの「150」ってのは内径。

しかし、これとて外形で実測164mm程度。まさに、「あと一回り」っていうサイズ違いが欲しいんですが、これより上の規格は一気に200mmだそうでして、これだとまるっきり大きすぎるのです。

今度は「あと一回り…あと一回り…」と呟きながら歩き回るのです。

で、ふと塩ビ管がズラーっと並んでる壮観な風景の横を見てみれば…。

塩ビ管と塩ビ管を繋ぐ塩ビ管(ややこしいな!)の部品もたくさん売ってるワケですよ。

「ソケット」ってヤツですな。

「150mm用のソケット」ってことは、このソケットの中に150mmの塩ビ管が入るのですよ!

ってことは、フツーの塩ビ管の外形がソケットの内径で、ソケットの外形はまさに「一回り大きい」ってサイズなのですよ!

…言ってるコトがワケわからんな。

つまりこういうコトだ、図の右側がフツーの塩ビ管、左側が上の写真のソケット。

右の塩ビ管は、いわゆる「150mm規格」だから、内径が150mm。
外形は、塩ビの肉厚分だけ増えるわけだから、約164mm。

それを受け入れるソケットは、内径がすなわち164mm。

その外形は、さらに塩ビの肉厚を加算して、実測178mm。
(たぶん規格で決まってるんだろうけど、そこまで調べてない。調べなくても良いくらいピッタリとハマったのだ♪)

実際、売り場で例の「リング」をこのソケットにあてがってみると…、

…まるであつらえたようにピッタリ! リングの裏のリブ形状と、ソケットの厚さがドンピシャ一致して噛み込んじゃうくらいピッタリ!

ああ、神様ありがとう! (ちなみに1個745円。1個のソケットから2個のスペーサーが切り出せる…ハズ。)

ちなみに、このホームセンター、塩ビ管の切断もやってくれるのです。1回100円。
こんな塩ビ管をノコで切るのも嫌なので、ソケットも作業所のおじさんに訊いてみる。

「あの〜、塩ビ管、じゃなくて、ソケットの方って切ってもらえますかねぇ…?」
「え? ソケット切るんですか? 管じゃなくって?」
「ええ…実はここにこういうスペーサーを作りたいんですよ…。サイズが管じゃなくてソケットの方なんですけど…」
「んーーーーーーー…………。そこまで短いとねぇ………。固定がねぇ……………。」
「塩ビ管って、なんか、旋盤に固定するみたいな感じで切るモンなんですか?」
「普通はねぇ…。どうしてもそれ切れって言うんなら、まあ、丸鋸だろうねぇ…。」(←高速切断機のことらしい)
「あ、いや、無理にお願いは出来ませんから、仕方ないです」
「ごめんねぇ」

みたいな感じで、まあ、残念賞。高速切断機で切るんなら、ウチでそれこそジグソーかなんかで切ったって同じなので、素直に帰ってくる。

んで、帰って来るなりそのソケットをジグソーでちょん切る。


で、ちょん切ったのがコレ。

単に塩ビのスペーサーですな。

これを例のリングの下に共締めにして、フロントドアにつけようって作戦。

ただし、これをこのまま付けるってーと、さすがに「いかにも下水管です」みたいな風体になるので、そこはそれ、多少ごまかしを考える。

←困ったときのカーボンルックステッカー(笑)。

しかも、ステッカーの長さが足りずに全周貼れなかったので、目に見えない下の部分(写真の向こう側)が実は塩ビ管の地肌がモロ見えという手抜き工事。

…いいんだよ、見える所だけちゃんとしてりゃ。

そんでもってソレを、例のリングにはめ込む。
上のグレーの部分が純正のリング。

ソケットの外形=リング内径、ってカンジが写真から判るでしょうか…?

ここまで来ればあとは定番工事。
ドア内装をジグソーで切り取って、リング、ソケット、ウーハーを長ネジで共締め。
これで終了。


テーパーになっているとかそういう芸はないんで、なんというか、イマイチ唐突感があるのは否めませんな。

…だからと言ってまさか下水管が埋め込んであるとは思うまい(笑)。

そこら辺が、管理人の求める「最低限の見た目」(をクリアしている)、って線引きですかねぇ。
 

あとは読んでも大して面白くない話。

ツイーターは付属のマウントを使って、ピラーに両面テープ留め。
(こういう時、妙な内装材の貼ってない貧乏貨物車は作業が楽っていうかシンプルで有り難いわな)

ミッドは、純正スピーカーとトレードイン。
なお、ミッドの取り付け方法のtweakは過去に紹介しとりますのでそちらをご覧くださいな。

(あと、いわゆるクロスオーバーっていうかネットワークも取り付けるが、そんなの書いたって読んだって、いよいよ面白くも何とも無いんで省略。)

 


【補記っていうか補機っていうか自慢っていうか】

というわけで、「スピーカー増設」のお話としてはここで終了なのですが、まあ、もののついでに管理人の車内音響環境でも書いておきましょうか。
面白いモノを見つけたら即、交換されるので、あまり長い期間同じ環境だったってコトもないんですけどね。まあ、言ってみれば管理人の記録というか覚え書きも兼ねていると言うことで。


 下段(CDデッキ):JVC KD-LX3
 「カメレオンスタイル」と言うそうで、電源オフでボタン類がすべて引っ込み、なんだこりゃ? というか、真っ平らな外観になる。昔のIBMの「ピアノブラック」なThinkpadみたいな感じ。
CD-TEXT対応であること、なぜか管理人が大量にジャンク在庫を抱えてるJVCのCDチェンジャーをコントロールできること、RCAの入出力があること、ウーハー出力があること、これらを満たしたので採用。定価45,000円。中古で3,000円くらいで買ったような。まあ、クセの無い音が出る。ああ、あと、今時の派手ハデなカーステと違って、なんというか、クルマの年代相当な外観をしていることも大事。

 上段(グライコ):ALPINE TDA-5635
 本来は「グライコ・DSP内蔵カセットデッキ」なのだが、昔、このグライコと(たぶんメーカー推奨セットの)CDを使っていたとき、このDSPの音場がとても好きだったので採用。(管理人は2チャンネルのこういう嘘くさい音場が大好き)
 というわけで、現在はカセット周りとALPINE専用リンク関係を殺して、単純に外付けグライコ・DSPとして使用。KD-LX3のイコライザーはハイとローしか無いので使い物にならんのです。
 定価69,800円。上記の純正(?)CDとセットで3,000円くらいで買ったような。

メーカーから違う2台なのだが、こうして並べてみると不思議なことにあまり違和感が無い。そんなもんなのかしら。

フロントスピーカー用アンプ:carrozzeria GM-4000

 200W×2チャンネルのパワーアンプ。定価不明なれど、写真の通り、某リサイクルショップでジャンク扱い525円で購入。
 スピーカーが最大入力200Wなので、まあ、この位あれば良かろうとは思うが、はっきり言って、ちょっと「元気っ!」ってカンジに脚色された感じの音を出す機械である。もうちょっと落ち着いた音の方が管理人は好みなのですが、まー、騒音がウルサいクルマですからこの方が良いのかねぇ。

 もちろん、電源周りは専用線を引いたりとか、アース強化したりとか、それなりの工夫はしているつもり。

 ちなみに設置場所は運転席と助手席の間、いわゆるセンターコンソールの下。アンプを置いて、そのままコンソールを固定せずに置いてあるダケ(笑)。
 もちろん、通風とかは確保してますけどね…。結構発熱量の大きいアンプ。

リアスピーカー用アンプ:KENWOOD KAC-521

 40W×2くらいらしい。まあ、音場再現用のリアスピーカー鳴らすダケだし、あまり贅沢は言わない。つーか、制御の簡単さ(電源オンオフが単純に動くとか入力がRCAとか)と、設置場所の小ささで採用になったようなモノです。固定さえされず、荷室のそこら辺に転がされている始末。

 定価不明、購入価格は例によってジャンク扱いで500円くらい。

リアスピーカー:ADDZEST R-450

…鳴りゃぁいい、鳴りゃあ。

もちろん定価不明、購入価格も不明って言うかそこら辺に転がっていて、天井の梁にブラ下げやすそうだったのでぶら下げただけのこと。
まー、イヤな音は出してない(=捨てられはしない)ので、壊れるまでここに居続けるのでしょう、きっと。

【まとめ】

ま、上記のシステムまで含めてみてもらえば判るとおり、はっきり言ってガラクタの寄せ集めですな。

…でもいいんだよ、本人が納得してりゃ。少なくとも対コストって意味では十分な音を出し充てると思いますし、音だけを考えても十分に合格点だと思いますよ、日常使用に関しては。

でもね、現状でも定価ベースで考えれば、ヘッド+グライコ+フロントスピーカーだけで20万円近くつぎ込んでる計算なのよ? 実際は2万円くらいだけど。わはは。




さて、実はもう一つ構想がありまして、現在のシステムのように、アンプ後のネットワークで切り分けるんでは無く、プリアンプの後の段階で周波数分岐を掛け、それぞれをそれぞれのアンプで駆動するという、いわゆる「マルチアンプ」もやってみたいわけです。
マルチアンプ用のクロスオーバーユニットは既にジャンクを安価に仕入れており、あとはアンプを用意するだけ…なのですが、やっぱ、3音域分のアンプを同じく用意するって言うのはジャンクでは難しいなぁ(笑)。


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